令和6年度ネットで参加 税を考えるクイズ大会【問題10問】
【第1問~第5問】 → 国税問題
【第6問~第10問】→ 市税問題
【第1問】
税務署では、確定申告書の提出については書面ではなく、電子データによる提出、いわゆるe-Tax申告を推進しており、令和5年分の所得税等の確定申告書については、全国で2,324万3千人から提出がありました。
では、この確定申告書を提出した者のうち、自宅に居ながらスマートフォンやパソコンで確定申告の作成や提出することができるe-Tax申告を利用した人の割合として正しいのは、次のうちどれでしょうか。
① 3割(約700万人)
② 5割(約1,100万人)
③ 7割(約1,600万人)
<正解> ①、③
e-Tax の利用による所得税等の確定申告書の申告人員は 1,604 万 6 千人で、前年から 109
万 8 千人増加しました。
なお、所得税等の確定申告書の申告人員 2,324 万3千人のうち、約 7 割にあたる 1,604 万
6 千人の方が e-Tax 申告を利用しており、さらに申告人員 2,324 万 3 千人のうち約 3 割が
自宅から e-tax で申告しています。
現在、所得税・消費税・贈与税の確定申告を行う場合には、国税庁ホームページの「確定
申告書等作成コーナー」を利用して、申告するのがとても簡単で便利です。
「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って金額等を入力すると、所得金額
や税額が自動計算され、所得税、個人事業者の消費税等、青色申告決算書等を正確に作成す
ることができ、作成した申告書データはそのまま e-Tax で送信することができます。
また、令和 7 年 1 月からは、所得税のすべての画面でスマホでも操作しやすい画面を提
供する予定となっていますので、税務署に出向くことなく、ご自宅からスマートフォンなど
を利用して確定申告書の作成・提出が行える「確定申告書等作成コーナー」を、ぜひご利用
ください。
【第2問】
贈与税の「相続時精算課税」の説明のうち、誤っているものはどれでしょうか。
① 一度「相続時精算課税」を選択すると、その後、同じ贈与者からの贈与について「暦年課税」へ変更することはできない。
② 令和6年1月1日以後の贈与について、「相続時精算課税」に係る基礎控除(110万円)が創設された。
③ 孫は祖父からの贈与について、「相続時精算課税」を選択することができない。
<正解> ③
贈与税の課税方法には、「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つがあります。
相続時精算課税を選択できるのは、①贈与者は贈与をした年の1月1日において60歳以上の方、②受贈者は贈与を受けた年の1月1日において18歳以上で、かつ、贈与者の直系卑属(子や孫など)である推定相続人又は孫となります。
なお、この制度を選択しようとする受贈者は、贈与税の申告期間内に相続時精算課税選択届出書を、一定の書類を添付して所轄税務署へ提出しなければなりません。(贈与税の申告書を提出する場合は、贈与税の申告書に添付して提出してください。)
「相続時精算課税」の制度の概要など、税について知りたいときは、国税庁ホームページのタックスアンサーなどをご覧ください。
【第3問】
昭和22(1947)年に、所得税に納税者が自主的に申告と納税を行う申告納税制度が導入されました。しかしながら、同年は、急激なインフレが発生し、戦後の混乱期でもあったため、申告納税額が極めて低調な状態で、国の財政危機が叫ばれました。そこで、申告水準を向上させるために大蔵省が奇策を講じましたが、それは次のうちどれでしょうか。
①申告書に懸賞問題を付けた
②正確な申告をした納税者の税金を割引した
③申告書に宝くじを印刷した
<正解> ①
当時の所得税の申告方式は、いわゆる「予算申告納税方式」と呼ばれ、毎年4月に予定申告をしてから、翌年1月に確定申告を行うという方式でした。しかしながら、所得税に申告納税制度が導入された最初の予定申告である昭和22年度の納税額は、インフレが高進する中、納税者も初めての税の計算に不慣れということもあり、12月段階で政府の当初予算に対して11.4%という低調さで、このままでは国の財政が危機的な状況に陥ることが予想されました。
そこで、大蔵省では、少しでも税額の計算に慣れてもらい申告水準を向上させるため、昭和24年6月の所得税の申告書に所得税額の計算問題(1等賞金3万円)を付けたようです。
ちなみに、この奇策が行われた昭和24年6月の申告では、申告人員が約346万人、そのうち解答者数が70万人を超え、正解した23万人の中から、抽選で1等から5等までの当選者278人が選ばれました。
【第4問】
国の財政に関する問題です。
国は、令和6年度(6.4.1~7.3.31)において、約70兆円の国税収入があると予想して一般会計の予算を組んでいます。
さて、次の国税うち、予想している国税収入に占める割合が一番高いのはどれでしょうか。
①所得税
②法人税
③消費税
<正解> ③
令和6年度の一般会計予算の歳入は、約113兆円であり、そのうちの約62%を国税収入が占めると予想しています。
そのうち、消費税は約21%(約24兆円)を占めます。
ちなみに、所得税は約16%(約18兆円)、法人税は約15%(約17兆円)です。
【第5問】
次の法律のうち、わが国に実際にないのはどれでしょうか。
①所得税法
②印紙税法
③贈与税法
<正解> ③
贈与税については、相続税法で定められているため贈与税法は存在しません。
【第6問】
次の選択肢のうち、固定資産税(家屋)を課税されない建物はどれでしょうか。
①農家の作業用倉庫
②知人から購入した車庫
③車2台分のカーポート
<正解> ③
建物のうち、固定資産税の課税の対象となるには、土地定着性・外気分断性(屋根や壁に覆われたもの)・用途性(建物の目的である居住・作業・貯蔵などが可能なもの)がある必要があります。
※カーポートは事業用資産として償却資産に該当する場合があります。
【第7問】
毎年、4月1日~5月31日の期間に、江別市内で課税されている自己の土地・家屋の評価額などを比較できる制度をなんというでしょうか。
①観覧
②縦覧
③校閲
<正解> ②
固定資産税の納税者の方が自己の土地・家屋の価格が適正であるかどうか、他の土地・家屋と比較して確認できるようにするため、台帳に登録された事項の一部を帳簿でご覧いただけます。この制度を縦覧といいます。
なお、自己の固定資産課税台帳を確認したいという場合には、閲覧の制度があります。
【第8問】
次の場合、Aさんに課税される各年度の軽自動車税種別割の税額として、正しいものはどれでしょうか。
・Aさんは、所有していた軽自動車を令和5年3月10日に譲渡した。
・Aさんは、令和5年4月20日に軽自動車のリース契約を結び、リース会社を所有者とする車両を令和6年9月現在も使用している。
※どちらの軽自動車も、車種は「軽四輪乗用(自家用)」、初度検査年月は「令和3年1月」とし、他に車両は所有していないものとする。
①令和5年度:0円 /令和6年度:10,800円
②令和5年度:10,800円 /令和6年度:0円
③令和5年度:0円 /令和6年度:0円
<正解> ③
軽自動車税種別割は、「4月1日時点」の「所有者」に課税されます。
各年度の4月1日において、Aさんが所有者となっている車両はないことから、Aさんには課税されません。
【第9問】
Aさんは令和5年12月30日に、生まれ育った北広島市から転出し、同日に江別市へ転入しました。続いて令和6年3月30日に江別市から転出し、同日に札幌市へ転入しました。 Aさんには令和5年中に北広島市の企業で働いて受け取った一定額以上の給与所得があったため、令和6年度の住民税を納めることになりましたが、どの市町村に納めることになるでしょうか。
※Aさんは、いずれも転出するまでそれぞれの市町村で居住していました。
①北広島市
②江別市
③札幌市
<正解> ②
個人住民税は、その年の1月1日時点で居住している市町村で1年分課税されます。そのため、年度の途中で他の市町村に転居しても、転居先の市町村に月割で納めるということはありません。
【第10問】
令和6年中に身体障害者手帳が交付された場合、所得税及び住民税の計算において障害者控除が適用できる時期として正しいものはどれでしょうか。
①所得税:令和6年分から 住民税:令和6年度から
②所得税:令和6年分から 住民税:令和7年度から
③所得税:令和7年分から 住民税:令和7年度から
<正解> ②
所得税は現年課税、住民税は翌年度課税であるため障害者控除が適用できる時期は異なります。適用させるためには扶養控除申告書又は確定申告書の提出時に手帳の内容について記載してください。